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「ゆるみ」がおこらない人工股関節の製品化ニュースを聞いて

日本メディカルマテリアル、生体親和性MPCポリマーを活用した長寿命の人工股関節「Aqualaライナー」を製品化
2011年07月13日(マイライフ手帳ニュース:
http://www.mylifenote.net/より)

 京セラの関連会社で、医療材料の開発、製造および販売を行っている日本メディカルマテリアル(以下、JMM)は、世界で初めて、生体親和性に優れたMPCポリマーを人工股関節の関節部分に結合させ、「Aqualaライナー」として製品化に成功したことを6月23日に発表した。同日には、「Aqualaライナー」の共同開発を手掛けた、東京大学大学院工学系研究科(マテリアル工学/バイオエンジニアリング)の石原一彦教授と、東京大学大学院医学系研究科(関節機能再建学講座)の高取吉雄特任教授を迎えたメディアセミナーが開催された。
 「国内では、2009年度に年間約17万件の人工関節の手術が行われており、そのうち約10万件が股関節の手術となっている。そして、高齢化社会の進展にともない、人工関節の手術を受ける患者は年々増加し、今後10年で2倍以上になると予測されている。こうした市場環境の中で、当社は国内市場で第3位、国内メーカーでは第1位のシェアを獲得している」とJMMの野元修社長。「しかし、人工関節の市場は、そのほとんどが外資メーカーの製品で占められているのが現状だ。これに対して、当社では、東京大学との共同開発により、日本の先進医療技術を結集した新製品を、まずは国内向けに投入し、将来的には広く世界にも展開していきたい」と、「Aqualaライナー」の発売をきっかけに、国内メーカーとして世界市場の開拓にも乗り出していく考えを示した。
―省略―


では、「Aqualaライナー」とは、どんな特徴をもつ製品なのだろうか。「人工股関節の手術において、大きな課題となっているのが、関節面の摩耗による“ゆるみ”である。ゆるみが発生すると、痛みを引き起こし、歩行が困難になるため、入れ替え手術を行わなくてはならない。新製品の『Aqualaライナー』は、ヒト細胞と類似の構造をもつ生体親和性MPCポリマーを、人工関節の関節面にナノ表面処理し、関節軟骨と同様の表面構造を構築する新技術『Aquala』を活用することで、関節面の摩耗の大幅な低減を実現した。これによって、ゆるみが起こらなくなるため、人工股関節の長寿命化が期待できる」と、従来の人工股関節の最大の課題であった“ゆるみ”を解消することができると野元社長は胸を張る。

―省略―


「股関節の病気の治療には、保存治療と手術治療がある。その中で、手術治療として、関節置換術で使われるのが人工股関節だ。人工股関節は、病気による痛みをとり、股関節の動きを回復させる医療機器として1962年に確立された。その後、数年で世界に広がったが、20年が経過した頃に、人工股関節の問題点が浮き彫りになってきた。人工股関節を入れた人の10~20%が、10年以内に交換せざるを得ない状況だったのである。そして、交換する理由のほとんどがゆるみであることがわかった」と、今までの人工股関節はゆるみという大きな問題を抱えていたという。

 「ゆるみが発生するのは、人工股関節から出る摩耗粉に生体が反応し、特定の部分だけ骨がなくなる骨吸収が起こることが原因だと考えられている。そこで、このゆるみをなくすための対策として、関節軟骨に学び、架橋ポリエチレンの表面にMPCポリマー層を構築するAquala技術を開発し、摩耗粉の減少と生体反応の抑制を同時に実現した。製品化にあたっては、国際規格での股関節シミュレーター実験や細胞実験、生物学的安全性試験などを経て、2007年4月から2009年10月まで5施設80名に治験を行った。この結果、術後1年での製品の安全性、有効性が認められ、『Aqualaライナー』の製造販売承認を取得することができた」と、高取教授は「Aqualaライナー」が製品化に至るまでの経緯を説明してくれた。
 「人工股関節の再手術は、高齢になるほど難しく、成績も劣ってくる。そのため、これから迎える長寿命社会には、長寿命型の人工股関節が求められるのは確実。新たに開発した『Aqualaライナー』は、再手術をすることなく長期間の使用が期待でき、高齢者でも安心して使うことができる」と、超高齢化社会に向けて加速する日本にとって、「Aqualaライナー」は欠かせない医療機器になると訴えていた。
日本メディカルマテリアル=http://www.jmmc.jp/

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股関節に不安をもつ人がこの産業のターゲットにされているような感じがしてすごーく複雑な気持ちである

人工関節にかんするニュースである。品質の優れた人工関節が開発されるのは喜ばしいことである。

いままで関節の全置換手術をしてもある一定の時期になると再置換が必要ということは知っていたが、その理由はわからなかった。でもこのニュースを読んでみると、その原因が「ゆるみ」だそうでなんとなく納得できた。

このニュースを聞いて、知り合いの歯科技工士が入歯を作るうえで問題になるのは入れ歯の微調整だと言っていたことを思い出す。入れ歯は患者の口に入れた時点で治療が終るのではなく、そこから半年、1年かけて患者の身体の状態に合わせて微調整していくかが大切らしい。また安い歯はそれら微調整をしていない歯であり、痛みや不快感が起きてくるのは当然だとも言っていた。

入れ歯と股関節をくらべるのは問題があるとおもうが、人工関節も入れ歯もインプラントである。入れ歯ですら最低半年かけて患者の身体的状況にあわせて微調整をしなければならないのに、人工関節はただの入れ替えることのみの治療でおわってしまう。
だからいくら性能の良い人工関節を開発しても、骨やその周りの筋肉が生成をくりかえしているわけだから人工関節自体の微調整ができない限り不具合が生じてくるのではないかと思う。

品質のよい人工関節が開発されることは股関節の悪い人間にとって嬉しいことであるが、人工関節を必要とする人を減らすような努力をしたうえでの開発でなければ意味がないといえる。減らす努力をしても関節痛に苦しむ人が増え人工関節に関する療法が増えていくなら仕方ないことであると思う。でも、もしそれらの努力をしないで、ただ患者が増えていると言っていたらどういうことなんだろう?

患者が増えることは、この産業にとって喜ばしいことであると推測する。でも正直、股関節に不安をもつ人がこの産業のターゲットにされているような感じがしてすごーく複雑な気持ちである。

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