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待合室にて

病院の診察に関連した出来事をもう一つ紹介します。以前地元の新聞社主催のコンテストに応募したエッセーです。当時この文章を書くのをどうしようか、1、2週間悩んだことを記憶しています。自分の病気のことを文章にするのは本当にむずかしいことです。ブログ等書いていると結構相手が見えないから、軽い気持ちで書けますが、地元の新聞の場合は個人名が出るから、あれこれいろいろ考えてしまいます。でもカミングアウトという視点でみた場合、公の新聞やメディアを利用して自分の弱いところを公表して就職なりキャリアップにつなげるようにするのも一つの方法かもしれません。私は苦手ですが・・・。
(注意:下記の文章に先天性股関節脱臼と書かれている箇所がありますが、これは正確ではありません。懸賞コンテストなので読者に簡単に理解してもらうためにこのような表現になっています。最初の頃のブログに病状は説明してありますので、ご興味のあるかたは覗いてみてください。)

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コラム「待合室にて」

病院には子供の頃からよく行くが、医者はつくづくいい加減なことを言うと思う。私は、先天性股関節脱臼のため6歳で手術を受け、関節の変形を防ぐため中学高校と運動を医者から禁じられてきた。半年ごとにレントゲン写真を撮り医者の診断を受けるのだが、半年の間に医者が代わり診断するたびに内容のことなるアドバイスを貰った。「こんな病気は昔だったら病気しゃない。だから気にしないほうがいい。」と言う医者もあれば「将来は肉体労働は避けて事務的な仕事をしたほうがいい。そのうち医学の進歩で良くなるかもしれないから。」さらに「将来は人工関節にしなければ。」と10代の少年には酷な情報だった。だから18歳以降は医者にも行かず、自分は普通だと自分に言い聞かせ生活を送ってきた。

昨年職場に診断書を提出するため久々に病院にいった。東京から家庭の事情で実家に帰ってきたが、労働内容が身体に合わず職種の変更をしてもらうためである。病院の待合室でまっているとと、50代ぐらいの女性が「失礼ですがどこか悪いところがあるのですか。」と私に尋ねてきた。私が事情を話すと、「そうですか、余りにも元気がよさそうで病人には見えなかったから御免なさいね。」と言い。続けて「私の親戚にも身体の悪い人がいてねェ。昨年身体の悪さを理由に会社を解雇されてしまったの。本当は病気をもっている人が人一倍頑張って努力しているのに、病気の影響で避けなければならない仕事が出てくる。そうすると社会では人一倍の怠け者になってしまう。本当に社会は働ける弱者には何も保障をしてくれないわよね。」とその女性は何気なしに私に笑顔で話してくれた。それを聞くと東京から帰ってきて友人もいない私にとって、初めて自分を理解してくれる言葉のような気がして気持ちが少し楽になった。○○も悪くないかなと思いはじめたのはその頃からである。

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