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痛みの文化を創造しよう

痛みの表現がひじょうにむずかしい。仮に脚が痛いといっても慢性的な痛みと一時的な痛みは違うし、痛いと言葉で家族や知人などに話しても、どのような種類の痛み(不快感)でどの程度の強さなのか、痛みの表現表現が情報を発する側受け取る側両者ともにわからない状態である。

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痛みの共有化

痛みを通してのコミュニケーション・情報交換をする場合、その痛むの状態を共有する言葉やイメージが重要であると思う。でもそれら言葉やイメージが社会で共有されていないのが現状である。

変形性股関節症で考えると、イメージを共有する情報は股関節の変形や処置の状態であり、前期、初期、進行期、末期という進行状態のグレードであったり、様々な手術的処置をしたり全置換をしたという情報だけである。でもこれは当事者や医療関係者のみでの情報共有であり、一般人にとってどうでもよい情報である。

さらにこれらの言葉には正確な意味で痛みというイメージが入っていない。一般には、前期、初期、進行期、末期という進行状態によって痛みが増すという解釈もあるが、人によっては前期の状態でものすごい痛むを発する人もあるし、末期の状態でも痛みが少ない人もいる。必ずしも関節に変形イコール痛むの状態には結びつかないのが現状であると思う。

常に痛みとは副次的な症状がでてきて認められるものである。痛くて眠れない、痛くて歩けない、等痛さが原因で身体的・生理的機能が麻痺しはじめたとき、はじめて痛みは痛みとして大手を振って社会に顔を出せる状態になる。そして他者も痛みの状態ではなく、身体的・生理的機能の麻痺した症状を見て本人の病状を判断する。

つまり痛むとは症状が悪化するまで痛むとは他者に伝えにくいものである。これはある意味社会にとってマイナスなものである。痛みの悪化とは痛みを改善するためにかかる時間の増加やそれにともなう医療費の増大を意味する。軽い痛みの状態でなにかしらの処理やトレーニングをおこなっていれば、症状の悪化を防げるのにそれをしないばかりに社会にマイナスな状態をもたらしている。痛みを他者や社会に伝えていく表現を社会で共有する。それだけでも社会のマイナスになる要因は少なくなると思う。軽い痛みを痛みとして伝え、それを他者(社会)が認める。それには、いろいろな表現の仕方や言葉の共有化が必要になってくる。

共有化において役に立っているのが、日本各地でできているボランティア団体やNPOであるとおもうが、痛みをどのような形で表現するかという発想をもっているNPOがどれくらい存在するのか個人的にはわからない。

いずれにしても日本にはまだ「我慢」という文化が根強くある。精神力で痛むをこらえることがなにか美徳とされているが、これは「心を察する」行為と共存してはじめて成り立つ文化だと思う。

痛いときは痛いと発して、その痛みをどのようなものかと尋ねていく。その行為の積み重ねで相手の心を察していけば良いのだが、心を察する行為自体すたれてしまった現在は、むしろ我慢のみ個人に課す社会に変貌しているように見られる。

社会生活において、行政の都合のよい増税、電力会社による節電、りストラ、会社がつぶれるという名目でのサービス残業等、我慢、我慢、日本には我慢しかない。これは疾患における社会の捉えかたにもつながり、痛いときは我慢して、それでも痛いといえば本当に痛いのと疑惑の目で見る社会を助長してるように思える。

心を察する文化を取り戻すか?取り戻せないなら我慢という概念を捨て去るしかない。もし我慢という概念を捨てる場合、痛さの文化をつくり、痛さをどのように表現してどのように伝え合うか社会で共有化するしかないと思う。

個人での感覚が社会の感覚になり、社会の感覚が個人の感覚になる。個人間での痛さを伝えあうコミュニケーション方が確立していけば、社会においても社会の痛みを伝えあうコミュニケーションが生まれていくと思う。さらに社会での痛みを伝え合うコミュニケーションが活性化されれば、それが個人のコミュニケーションにもまた戻ってきてプラスのスパイラルになっていくと思う。

痛みとはマイナスイメージである言葉だが、痛みという言葉を発する当時者と痛みという言葉をうけとる他者間でのコミュニケーションという2つの立場で考えると、マイナス×マイナス=プラスになる。だからもっと大きな声で痛い痛いといろいろな表現をつかって話し合い痛みの文化を創造したほうが良いと思う。

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