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6月のベストコラム:見えない違い(聴覚障害と変形性股関節症)

先月はアクセスがどの記事も横並びの状態で、アクセスが飛びぬけておおかった記事はありませんでした。そこでアクセスが多い記事グループの中でいちばん古い記事を6月のベストコラムとして再掲載します。
以下、6月のベストコラム
6月6日投稿記事:見えない違い(聴覚障害と変形性股関節症)

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見えない違い(聴覚障害と変形性股関節症)

手話が言語として認められる
枝野長官会見(4月22日午前9時44分)会見内容の一部 MSN産経ニュースより
・・・また、本日、閣議決定した法律案の中には、障害者基本法の一部を改正する法律案がある。障害者施策の推進について、関係者の皆さんからまだまだという声もあるが、特に今回、わが国の法制上、初めて、(記者会見中の私の)お隣で手話通訳もいただいているが、手話を法律上、言語として位置付けるということに踏み込むことができた。大きな前進だというふうに考えている。・・・・

一ヵ月半前の記事であるが、気になったので今回取り上げることにする。以前このブログでも取り上げたが、手話には日本語の単語に対応した「日本語対応手話」と手話独自の文法をもつ日本手話の2種類の手話が存在する。前者は日本語のジャスチャーであり後者は言語としてしてろう者間で使われている。したがって日本語対応手話は日本語であり、日本手話はろう者のための言語である。日本手話は一般の日本人にはテレビやドラマで等でお見にかかる機会が少ないろう者によるろう者のための言語であるため、一般の人にはこの区別はわからない。おそらく大半の日本人が日本語対応手話が手話だと思っているものと考えられる。

さて枝野官房長官の発言だが、これはまったくの意味不明の内容だといえる。まず手話がどのタイプの手話なのか説明していない。ただ通訳の業務体制の改善という意味で手話を言語と認め他の通訳者とおなじ待遇にしたがゆえにそのような発言をしたのか?それとも日本語と同レベルの公用語にするという意味での発言なのか?判断がつかない。

単に手話といっても、それを用いる人の状態や手話のタイプで全然世界が異なる。聴覚障害者といっても、おおまかにろう者(先天性聴覚障害者)と後天的聴覚障害者と難聴者に分けられ、そのなかでの手話普及率は1割程度の状況である。手話以前に、字幕、誰でも理解できるやさしい日本語の標記、要約筆記、書き取り通訳等、日本語の情報伝達の仕方に様々な課題があるのに、その課題を抜きにして日本語の問題なのかそれとも日本語以外の日本手話という新しい言語の問題なのか定義もしないで単に言語として位置づけることに踏みこむことができたと発表するのはひじょうにおかしいと思う。

言葉の奥に意味するもの、これはその言葉に属しているものでしかわからない。枝野長官は手話にかんして本当に理解されて発言されたのだろうか疑問である。一般的に聴覚障害者=手話というイメージがあるが、実態は異なり、手話は聴覚障害者の支援においては氷山の一角でしかない。枝野長官の発言は、ただの目立つものから改善しましたよという発言しか聞こえず、実態はその発言内容から何も見えてこない。

変形性股関節症にかんしても、これと似た現象がある。

現在テレビコマーシャで流される関節痛の痛みのもとは関節軟骨の磨り減りにあり、この関節軟骨をもとにもどせばすべて解決できるイメージである。これは変形性股関節症の疾患をもつかたなら、この対処法だけでは痛みに対応できないことは理解されていると思う。

関節痛は単に骨の変形からくるものという概念は、整形外科の診断からつくりあげられたイメージであり、実態は関節周辺の筋肉の改善・筋力アップならび身体全体のバランスを整えないと無理である。でもその発想をもっている人は疾患患者以外ではすくないと思う。

関節痛にはグルコサミン等の栄養食品は効くかもしれないけど、これが全体の何割の人が利用してどれだけの人に効果があったとはテレビのコマーシャルでは流されない。疾患をわずらっている私から言わせてもらえば、そんな簡単で安価なものでこの疾患が治ったらこんな苦労はしないだろうと言いたい。

関節症=軟骨の磨り減りと聴覚障害者=手話。一般人がつくりあげた両イメージ、共にマスコが宣伝でつくりあげられたイメージである。間違ってはいないが正確でもないイメージ。そのイメージが影響力のある人の発言で、とんでもない対処法を生み出してしまう恐れがある。身障者支援には当事者しかわからない見えない違いを認識することが大切かと思う。

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